チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

つみたてNISAはじめました

去年からつみたてNISAをはじめた。

つみたてNISAとは2018年から始まった積立式の投資信託が買い付けから20年間非課税で優遇される制度。
自分は今まで株や投資など経済のことには全く不勉強で不案内で、全く縁もゆかりもない関心の外の世界だった。

しかしこの制度が「将来の年金不安に備えて国民の皆さんそれぞれで老後の資金作りをしてちょーだいね」という意味で政府が最大限の税制優遇をして作った制度だという事を知り、特に優雅な年金生活など夢のまた夢の我々個人事業主にとってはもしかすると老後の生活の救世主になるのではないかと、俄然興味を持って調べ始めた。

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それまでの自分にとって株や投資というのは、今まで時折ニュースで耳にしてきたバブル崩壊リーマンショックなどで身を滅ぼした人の悲惨な話ばかりが伝わってきて、ほぼイコールギャンブルの悪いイメージでしかなかった。
何よりまず真っ先に出てくる「元本割れリスクがあります」の脅し文句でもうビビってしまってダメ😰
おまけに株をやる人というのは、常に数台のモニタを並べて相場をチェックしリアルタイムで証券会社とやりとりしているあたかもドラマに出てくる勝負師みたいなイメージしかなく、基本的にギャンブルが嫌いで、好きな競馬ですら100円単位でたまにしか馬券を買わないくらいの自分にとって、株取引というのは素人には決して手を出せない恐ろしい世界だと思っていた。

しかしこのつみたてNISAという制度は、そうした恐ろしい個別株の取引ではなく投資信託を活用するようだ。

ふむふむ、投資信託、聞いたことがある。
でもそれってやたらと手数料ぼったくられたりするんじゃなかったっけ?

なんていうこれまた偏見に満ちたイメージを持っていたが、いやいやそれは昔の話で、今は全てネットで完結する仕組みが整備され、手数料もほとんどタダ同然なくらいの低額に抑えられているらしい。
おまけにつみたてNISAは国お墨付きの優良なファンドばかりが選ばれていて、最初にその中から好みのファンドだけ選んでおけばあとはその時々に最適な銘柄を勝手に選んで買ってくれるので、全くの素人でも相場を読む知識やセンスが全く必要ない。

そしてこれは本当に不勉強で知らなかったのがお恥ずかしい限りだが、株価というのはその都度上げたり下げたりを繰り返しながら、10年20年という長いスパンで見ると世界経済は常に右肩上がりで成長している。
その中にはリーマンショックやコロナショックのような大暴落もあり、個別株だとそこで大ダメージを食らってしまう可能性があるが、世界全体の平均で見たらそれもみな数年以内であっという間にそれ以前の株価に戻り、そこから更に上昇を続けるという歴史を繰り返している。
しかも大暴落といっても決して悲しむべきことではなく、常に一定の額を積み立て続けていればむしろ株価が安くなった分その間により多くの口数を稼ぐことができるチャンスととらえ、それがその後の上昇機運に乗れば一気に資産を増やすことができる。
・・・というあたかも錬金術のような「ドルコスト平均法」というそれまで全く知らなかった自分にとっては衝撃の事実に、目から鱗がボロボロと落ちた。

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つまりはつみたてNISAをいうのは、毎月一定額を機械的に積み立て続けていれば、何の知識がなくても20年後には大富豪・・・とまではいかないが、そこそこ優雅な老後生活を送れるくらいに資産が増えている「可能性が高い」という国のお墨付きの夢のような制度らしい。
もちろん20年後に自分が生きてる保証は全くないが、まあその時はその時なので何の問題もない。

と言われてもにわかには信じられないので、まずは恐る恐る500円から始めて、少しづつ金額といろいろなファンドを増やして数ヶ月様子を見たところ、それだけでもかなり満足できる成績を残してくれた。
なので腹を決めて12月頭に昨年度1年分の限度額満額を清水の舞台から飛び降りるつもりで一括でぶっ込んでみたところ、たまたまオミクロン懸念で株価がドカンと下がっていた時に約定することができたようで、そこから株価は急速に回復し、たった2日後にはビックリするくらいのプラス評価損益が出て、更に1ヶ月後にはちょっと信じられないくらいの額に膨れ上がっていた。

やはり最初はいきなり減ってショックを受けるよりも段々増えていく成功体験をしたいと思っていたので、そういう意味ではかなり幸先の良いスタートを切ることができたのは幸運だった。
まあこれはたまたま運が良かっただけで、これからずっとこの調子が続くとは思ってはいけないことは十分に承知している。
実際ここ数日は下降傾向にあるので油断は禁物。
しかし一番良いのは、こうした日々の上下に一喜一憂して慌てて売ったりせずにそのまま淡々と積み上げながら長期間持ち続けて、余計な雑念に振り回されることなく、いっそのこと積み立てていることすら忘れてしまうことのようだ。
それで結果的に20年後に増えていたら万々歳だし、たとえ期待ほどには増えなかったとしても、今後インフレが進むと価値が下がってしまう現金を金利の極端に低い銀行預金でただ寝かせているよりはよほどマシなのではないだろうか。

f:id:ongakubakufu:20220109044556p:plainとはいえまだ始めたばかりなのでどうしても一日中株価の画面を眺めてしまうのは仕方ない。
一体どれくらい続けていたらそういう無の境地になれるのだろうか。

現時点ではとりあえずは一番よく売れていて好調なeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をそれぞれ割合を変えてカミさんとダブル体制で続けてみる。
アメリカの時代がいつまで続くかわからないが、万が一アメリカがダメになったらその時は世界中がダメになってしまうだろうし。
オールカントリーも大半はアメリカ株なので両方持っていても結局は意味がないという説もあるが、そこはまあ気分の問題で😅

まだまだ自分には知らないこともたくさんあるので、これから色々もっと勉強して投資額やポートフォリオなどもじっくり考えていこうと思う。
実際この数ヶ月毎日のように株価と睨めっこしているうちに、今まで気づかなかった世界情勢と株価の動きの連動性など新しい発見がいくつもあって勉強になった。
そこそこ長く生きているつもりでも、まだまだ自分の知らない世界はたくさんある。
とりあえず1年くらい続けたらまた経過報告したいと思います。

このつみたてNISAという制度、自分と同様に将来の老後の生活に不安を感じている人は、実際にやるやらないは別として検討してみる価値は大いにあると思います。