チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

『舞いあがれ!』

朝ドラ『舞いあがれ!』が終了した。
結論から言うと、序盤で失速して低空飛行のまま、全く「舞い上がる」ことなく終わってしまった。
唯一最序盤で子役が出ていた五島編は中々の出来で、この時は順調なスタートでその後に大きな期待を持たせてくれた。
しかし舞台が東大阪に移って満を持してヒロインが登場し、本来朝ドラで最もキラキラ盛り上がるはずの学生生活のなにわバードマン編でいきなりの急失速。
その後の航空学校編でも全く盛り上がりを見せることなく、中盤の町工場編でついに失速墜落してしまった。

途中脚本家の交代があったのでそれが原因かとも思ったが、何のことはない、その後最初の脚本家に戻っても何ら状況は改善されることことはないどころかさらに失速していく有様で、要するに単純に話が面白くないだけのことだった。

それぞれの時代や人物のエピソードのつながりがてんでバラバラで、一体何を見せたいのかが全く感じられないドラマだった。
思えば五島が舞台のドラマを企画しておきながら、当然念頭にあったであろう五島出身の川口春奈をヒロインに据えることができなかった時点で歯車が狂い始めていたのかもしれない。

ヒロイン夫婦も最後まで「舞ちゃん」「貴史くん」呼びのままで距離があり、二人が愛し合っているようにはどうしても見えなかった。
まあ『おかえりモネ』のカップルほどひどくはないにしても、最近の夫婦間描写はみんなこんなものなのか。

これほどの低調作品であれば前作『ちむどんどん』同様に早々に脱落してしまえばよかったのだが、今回は序盤がなまじ良かったのが災いしてうっかり「そのうち面白くなるんじゃないか」と惰性で最後まで見る羽目になってしまった。
まあこれは自分にとってのドラマあるあるで、つまらないと思ったドラマは最後まで面白くなることは絶対にないことは今まで散々思い知らされたはず。
見切りは早いに限る。大いに反省すべき点だ。

ヒロインの福原遥さんも好きな女優さんだったのにすっかり興味がなくなってしまった。
それにしても近年の朝ドラは黒島結菜といい清原果耶といい杉咲花といい、個人的に期待の大きかった有望女優を見事にぶっ潰してばかりなのは由々しき問題だ。
かつては若手女優の登竜門だったのに、どうしてこうなった。

さて、こんなドラマはすぐに忘れて、次の『あまちゃん』へ進もう!

・・・え、違うの???
次何だっけ???