チェリーの音楽幕府

音楽の話題が多いと見せかけてそうでもない

2020-01-01から1年間の記事一覧

Minuano『蝶になる夢を見た』

AmazonPrimeMusicの『今週のディスカバリー』がまたいい仕事をしてくれた。今回見つけたのはMinuano。不勉強につき一体どんな人達なのかはさっぱりわからないけれど、とにかく楽曲が素晴らしくよい。ジャズ、ボサノバ、フレンチポップあたりの深い造詣を感じ…

『リング0 バースデイ』

リングシリーズ4作目。 ここでは呪いのビデオ事件から30年遡り、貞子が怨霊化するに至った経緯が語られる。とは言っても、おどろおどろしいホラーというよりは人間ドラマが主体になっていて、あまりにも不憫な貞子の生い立ちや恐怖や絶望に観る者は感情移入…

大相撲7月場所

コロナ対策で本来の名古屋から両国に場所を移した大相撲「7月場所」が終わった。 結果は大怪我と病気で序二段まで落ちて今場所ついに幕内に復帰したばかりの元大関照ノ富士の劇的な復活優勝。照ノ富士にはどれだけの賞賛の言葉を持ってしても足りない。その…

『リング2』

何の前知識もなく観たので、てっきり『リング』→『らせん』に続くストーリーだと思っていたら、何故か『らせん』で死んだはずの人たちが次々と出てくる。どうやらこれは『らせん』とは全く別のパラレルワールド的物語なのだ、と途中で気づくまでは若干混乱し…

『らせん』

『リング』の続編。 ここでは主に『リング』の呪いのビデオの謎解きに主眼が置かれるので、ホラー要素よりはミステリー要素の方が強く、あまりコケオドシ的な怖い場面は少ない。その分、役者陣の演技がしっかりしているので、映画としては見応えがある。そり…

paris match「ROUND 12」

AmazonPrimeMusicの「今週のディスカバリー」で最近出会った音楽、キヲク座に続いては、paris matchの『ROUND 12』というアルバム。 70〜80年代のシティポップを基調にしたハイセンスなアレンジと演奏に、心地良い女性ボーカルが乗ってとても気持ちいい。し…

キヲク座

AmazonPrimeMusicの『今週のディスカバリー』を聴いていて凄いのを見つけた。その名は「キヲク座」。誰もが知っている童謡を、大胆なリハーモナイズと再構築したリズムによって全く新しいものに生まれ変わらせている。そのシンプルにしてセンスの塊のような…

『リング』

言わずと知れたジャパニーズ・ホラー代表作(だよね?)。 これまで何度もTVで放送されているので自分も観ているはずなのだが、どうも甚だ不真面目な視聴だったようで、最後に貞子がぐわぁと出てくるところくらいしか覚えてなく、どんな内容だったか印象にな…

『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』庭田杏珠・渡邉英徳

予約注文していた『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』が届いた。 古い白黒写真というのは、どこか遠い世界の出来事のような距離感を感じるものだが、それに色がつくだけで一気に距離が縮まり、そこに写る人々の息遣いまでもが伝わってきそうな身…

『仄暗い水の底から』

『呪怨』がなかなか面白かったので、この機会に今まであまり縁のなかったいわゆるジャパニーズ・ホラーというやつを探っていこうと思った。 まずはこちら。タイトルからして怖いよ(^o^;)古いマンションのくたびれた設備や壁のシミ、誰もいない暗い廊下など、…

『ノスタルジア』A・タルコフスキー

昔から名画の誉れ高い映画で、ずっと観てみたかったのに中々見る機会がなかったが、最近HDDレコーダーを整理していたら随分前に録画されていたのを発見して、ようやく観ることができた。 冒頭から期待通りの素晴らしい映像だったのだが、肝心の台詞の内容が…

『呪怨 1・2(ビデオオリジナル版)』

これまでホラー映画にはあまり縁がなかったが、AmazonPrime見放題終了なので観ることにした。 恐怖の本体(伽椰子)が登場すると怖いというより笑ってしまうが、その本体が登場するまでの日常の風景に潜むそこはかとない違和感を映し出す雰囲気がいい。なん…

大貫妙子アルバムレビュー 〜その7〜 (1999〜2005)

1990年の『New Moon』あたりから長い低迷期(個人的見解)に入った大貫さん。それを打破しようと前作ではかつての盟友坂本龍一と久々にタッグを組むも、低迷を打破するには至らぬ印象。音楽的な迷いの時期はまだ続くのだろうか? 21. ATTRACTION('99) 2年…

『誰も知らない』

AmazonPrime見放題が終了するので初めて観た。非常にメッセージ性の強い映画で語るべきことは尽きないが、とにかく主演の柳楽優弥が凄い。大きな賞を獲ったのも当然というべき凄まじい演技を見せてくれる。その後も順調にいい役者として育っていて素晴らしい…

新海誠『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』

『秒速5センチメートル』以前観た『君の名は。』がとても良かったので、新海誠監督の過去作品がAmazonPrimeVideoの見放題から外れてしまうということで慌てて観た。実は自分はアニメがあまり得意ではない。特に声優の妙に媚びた声色や、ハイテンションな騒が…

大貫妙子アルバムレビュー 〜その6〜 (1995〜97)

前作までの小林武史プロデュース3部作で売れ線路線を狙うも成功したとは言い難い。ここからどんな方向に舵を切るのか。 18. TCHOU('95) 前作までのポップな売れ線が失敗したことの反動か、ここでは一気にマニアック路線に振り切る。こうして考えると何かと…

『フォレスト・ガンプ/一期一会』

言わずと知れた名作映画。やはり改めて何度観ても実に面白い。ストーリーは壮大でも、決して説教臭さや押し付けがましさはなく、普通なら「ここ感動する所ですよ!」としたくなるポイントも、そうはならずに巧みにユーモアにすり抜けるさじ加減が絶妙。特に…

大貫妙子アルバムレビュー 〜その5〜 (1988〜93)

それまでのヨーロッパ路線から脱却し、様々な音楽性に手を広げて試行錯誤を続ける時代に入った。 14. PURISSIMA('88) 前作でのギターポップなサウンドからここでは再びゴージャスなオーケストラサウンドに回帰する。しかも今作では徹底して生音にこだわり…

『若草物語』

子供の頃、女の子はみんな読んでいた記憶があるが、自分は本も映画も全く知らなかったので、今回初めて観た。四姉妹それぞれ個性的で可愛いし、セットや衣装もとても可愛いくて中々面白かった。中でもやっぱり観ている人はジョーを好きになるよね。と言って…

大貫妙子アルバムレビュー 〜その4〜 (1986〜87)

前作『Copine』を最後に長年に渡るパートナー坂本龍一から離れ、ここから多岐にわたる音楽路線を歩んでいくことになる。 10. Comin' Soon('86) 何故かこのアルバムだけサブスク配信されていない。当時結構好きでよく聴いていたはずなのだが、手持ちのCDを…

『プロジェクトA』

言わずと知れたジャッキー・チェンの代表作とのことだが、恥ずかしながら初めて観た。 とにかく全編物凄いアクション! これを作り上げるのに一体どれほどの手間と準備と鍛錬とリハーサルを費やしたのだろう。 役者一人ひとりの鍛え上げられた肉体と、体を張…

『Uボート』

第二次大戦のドイツ軍潜水艦Uボート。物語のほとんどがこの潜水艦の密室内で繰り広げられる。緊迫感と圧迫感、閉塞感と焦燥感、そしてラストの希望と安堵感からの絶望と虚無感と、次々と訪れる試練に観ている側もあらゆる感情を激しく揺さぶられ、3時間28分…

『キリング・フィールド』

『キリング・フィールド』ずっと観たかった映画だが、先日テレビでやってくれてようやく観ることが出来た。時代は1970年代のカンボジア。ポル・ポト率いるクメール・ルージュが支配し、この世の生き地獄と化したカンボジア。日本でもほぼこの時期連合赤軍事…

車の買い替え

9年間乗ってきた車が、雨漏りするわ塗装が剥げるわ前輪部から異音が発生するわと、かなりあちこちガタが来ていたので、来年3月の車検までにはなんとかしなければと思っていたところ、思いもかけず国から特別給付金を頂いたのでこの機会に買い換えてしまうこ…

10数年ぶりにマイク購入

前に注文していたがコロナの影響で入荷が遅れていたマイクがようやく届いた。10数年ぶりにマイクを買うにあたって色々迷ったが、マイクの世界はとにかく上を見たらキリがないので、どこに妥協ポイントを置くか。しかし考えてみると昔のように家に誰かが歌い…

『別冊相撲 昭和の名横綱シリーズ』

【7日間ブックカバーチャレンジ】3日目 昭和54年から3年間に渡って刊行された、玉錦から琴櫻までの昭和の横綱22人に及ぶ詳細なデータシリーズ全12巻。その内容は膨大な写真に加えて、入門からの全取り組みの決まり手や取り口、場所ごとのその力士をめぐる背…

『河北新報特別縮刷版 3.11東日本大震災1ヶ月の記録』

【7日間ブックカバーチャレンジ】2日目 3.11関連本は片っ端から買い漁っていたのでいまだに本棚の一角を占領していて、そのどれもが今でも読むたびに当時の不安と恐怖を思い出す。 新聞の縮刷版だけでも読売、朝日、河北新報を所蔵しているが、中でもこの河…

マスク配布について

政府のマスクがようやく届いた。配ると決めた当初はまだマスクは極度の品不足で手に入りづらい状況だったし、少しでも本当に必要とする人たちの手に渡るように、自分は転売屋によって繰り広げられていた争奪戦には参加したくなかったので、全国民へのマスク…

『ザ・ビーチ・ボーイズ ダイアリー』キース・バッドマン

【7日間ブックカバーチャレンジ】1日目 Facebookで回ってきた。本来こういうのは、若い日に読んで自分の人生の方向に影響を与えた文芸作品みたいなのが相応しいのだが、よく考えてみると自分が最も多感な若い頃に貪るように読んだ太宰治も宮沢賢治も筒井康隆…

災い転じて

さて、4月いっぱいで緊急事態宣言前に請け負った仕事が全て片付き、5月からは晴れて事実上の無職の身となった。そして緊急事態が更に1ヶ月延長されたことで、最低でもこの5月中は全く仕事がないことが確定した。おまけにこの無職状態がいつまで続くのか、そ…